よっしー社長の記事

不動産屋さん 一年目の思い出

Torus不動産合同会社一周年を迎えて

先日何気なくお仕事をしてた時なんですけど、うちの副社長がチラシを作ってたんですよね。

よく見てみると

「Torus不動産 1st ANNIVERSARY」

Torus不動産合同会社ちらし

って書いてあるんですよ。

そこで初めて、会社を立ち上げて丸々一年たったことに気が付いたわけなんですけど、

僕と副社長のみで、副社長の持っているアパートの一室で始めた日を懐かしく思い出しているうちに不動産屋さんに就職したばかりの頃を思い出して来たんですよね。

前職の不動産屋さんに就職したばかりの頃は、本当にびっくりする事ばかりでした。

前職入社初日の驚き

以前ブログにも少し書いたんですけど、僕はずっとドン・キホーテっていうところで販売のお仕事をしていました。

全くやったことのない、不動産会社での仕事はどんなものか?ドキドキしながら初出勤の日を迎えました。

8時45分までに出勤と聞いていましたので、気合を入れて8時15分頃に会社に到着したんですけどね。

もちろん誰も来てませんでした。

ところが、8時40分を超えても誰も来ないんですよ。

出勤の日を間違えたのかなぁと思い会社に電話してみると繋がりました。

「はい。」

「あ、すみません。本日から出社の吉田なんですが、もう40分を過ぎてるんですが誰も来られなくて・・・」

「おー、もうすぐみんな来ると思うけぇな。もうちょっとまちょうてや。」

と言われてあっさり電話を切られました。

そして、8時44分になった時、何人も一斉にやってきてものすごいスピードでタイムカードを押していきます。

そして、何事もなかったかのように事務所の掃除を始めました。

僕も空気のような扱いで、何も言われないんですよ。

前職の僕の常識からすると、10分から15分くらい前には出勤していて当たり前でしたし、何より驚いたのはその中の1人が、

物凄い無精ひげを生やしていて、くわえタバコで掃除をしていることでした。

ひげの人

⤴こんなかっこいい感じではありませんでした。

これは、とんでもない会社に入ってしまったかもしれない・・・

僕はそんな風に思っていましたが、それはまだまだ序章に過ぎませんでした。

人生初の契約事の思いで

入社して1週間程たった頃でした。

まさかと思っていたのですが、物凄い無精ひげのおじさんが僕の直接の上司になりました。

入社する前に転職する理由は前職の仕事時間が長すぎて家族から反対されたことであると伝えており、

夜の8時には帰れるというお墨付きをもらっていたにも関わらず、入社初日から帰る時間は11時を超えていて再度転職しなければならないかと悩んでいる時でした。

無精ひげのおじさんに呼ばれ、書類を渡されてこう言われました。

無茶ぶり上司

「吉田、今度の日曜日合意行って来いよ。」

合意とは、市街化調整区域の土地を購入する際に市に申請をする前、

こんな形で進めていこうねと決めておくというような書類なのですが、僕はまだ何も知らない状態でした。

「えっ、僕まだ自分で説明したことがないんですが・・・」

「あほお前、宅建もっとるじゃろうが!行って棒読みしてこい。」

僕は、物件の事も何もわからないのであれこれ質問をしようとしたのですが、

「売り側は○○不動産だから行って聞いて来いよ。俺も知らん。」

と、冷たく突き放されてしまいました。

僕は仕方なく売主さんサイドに付く不動産屋さんに挨拶と、物件の内容を聞きに行くことにしました。

その不動産屋さんの事務所につくと駐車場には黒塗りのベンツが止まってるし、

事務所に入ると社長が対応してくれたんですが社長の風貌も凄くて、

身長は190㎝はあろうかという大きな人で、高級そうなテカテカのスーツを着ており、スキンヘッドに髭といかつさ満点の方でした。

(だけどめちゃめちゃ優しい人でした。)

自分なりに気になる点を色々質問し、当日来てもらえるか聞いてみると

「ごめんね。その日は別の契約があって行けれんのよ。まあ、だいじょうぶでしょ。」

「マジですか・・・」

思わずこんな言葉が出てきてしまいましたが、結局のところ

僕は、初めての契約事を自分一人の力で乗り切らないといけなくなってしまいました。

合意当日の地獄

合意の当日がやってきて、僕は一人で工務店さんに向かいました。

不安しかない状態で、びくびくしながら待っているとお客様と工務店の社長がやってこられました。

ハウスメーカーさんのイメージ

取り敢えず名刺をお渡しして、合意書の内容を読み上げはじめました。

見事なまでの棒読みを始めて5分・・・

「ちょっと待って、あんたこの物件のブロックはどうなるん?」

「ブロック・・ですか?」

勿論のこと、僕はブロックがどう施工されるか把握していませんでした。

「擁壁はどのぐらいの深さで施工されるの?」

「電柱はどうなるんか、知ってるんじゃろう?」

その他にも色々突っ込んだ質問をしてこられたのですが、

僕は本当に何にも分かっていませんでした。

「すみません。ちょっと分からないので確認してご連絡させていただきます。」

僕はペコペコしながら、そう答え続けるしかありませんでした。

遂に工務店の社長は怒りだしてしまい、

「あんた何にも分かってないな。どうゆうつもりなんじゃ!」

お客様も怒りだしてしまい、

「あんた何しに来たんですか!!」

と厳しく怒られました。

工務店の社長が、お客様をなだめて下さり何とか印鑑を押してもらうことはできましたが、僕はたくさんの宿題を抱えて半泣きのままその工務店を後にしました。

泣く人

何の役にもたたず、お客様まで怒らせてしまった自分が情けなくって必ずみんなに信用してもらえる不動産屋になろうと心に決めました。

それからの僕は考えられる限りの失敗をし、その度に反省をしていきました。

その後の僕と工務店の社長

初めての契約事で大失敗をしでかしてから数年、社長に出会うことは全くありませんでした。

しかし別のハウスメーカーからこの工務店へ転職した人の紹介で、もう一度この社長に出会ったのは3年ほど経過した後でした。

社長はあまり不動産屋さんと深い関係はないようで、僕と数年ぶりに会った時も僕のことは全く覚えていないようでした。

それでも土地探しに困っていた社長は、少しずつ依頼をくれるようになりました。

少しづつ真摯に対応しているうちに段々と社長は信頼してくれるようになり、ついにはその工務店の土地がないお客様は全て僕に依頼が来るようになりました。

社長も

「あんたにしか土地探しの依頼はしてないんじゃから頼むよ。」

と言ってくれるようになりました。

チームワークの写真

その言葉を聞いた時に初めて報われたような気がしました。

沢山怒られて、ミスを積み上げて来て本当に良かったと思いました。

それがあったからこそ、迷惑をかけて怒らせてしまった人から信用してもらえるくらいには成長できたのだから・・・

日本はミスに厳しく、みんなミスを許さない風潮があるように思います。

けれどミスをしないことよりも、ミスから学ぶことの方が遥かに素晴らしいと思います。

あの日社長に怒られることがなければ、僕はずっと成長することはできなかったと思います。

月日は流れて大変お世話になった社長は亡くなってしまいました。

そんな今でも僕はずっと社長に感謝しています。

本当にありがとうございます。

吉田 ジョジョ立ち