よっしー社長の記事

嫌われない勇気しかないザキさんへ 嫌われる勇気を持つべし

ザキさんの不幸の始まり

もう一月ぐらい前になるんですけどね。

うちの副社長とTorusのパパと呼ばれているザキさんって奴がいるんですけど、夜に暗い顔して事務所に帰って来たんですよ。

なんか嫌な予感がしてたんですよ。

「ヨッシーやばいわ・・・」

いつもは、パリピなうちの副社長がマジでへこんでるんですよ。

何があったのか聞いてみると、うちの副社長の知り合いの外構業者さんを通じて物件を受けてきてたらしいのですが、ザキさんがハウスメーカーを通してお客さんを見つけたそうです。

それが契約直前になって売主さんが売らないって言いだしたらしいんです。

ココで、僕の危機管理アンテナがバリバリに反応したんですよ。

僕の前職は、ご存知の通りドン・キホーテですから不動産のことなんか何にも知らないまま、資格だけとってお仕事を始めたわけなんですけど、

めちゃくちゃ怒られまくってたんですよ。

不動産屋さんに行けば、不動産屋さんに怒られ、ハウスメーカーさんに行けばハウスメーカーさんに怒られてました。

小学校の時とか、先生や親に怒られるたびに、

「早く大人になりてー。大人は怒られないもんな~」

とか、お気楽に思ってましたけど、

そんなもん比にならないくらいバリバリに怒られてましたからね。

しかも、30歳もとうに過ぎてるのにですわ。

前職の会社は激スパルタだったので、怒られて学んで来いって感じだったんです。

そこで学んだ

「悪いことほどすぐ報告。良いことは後でも怒られない」

の法則に従ってすぐにザキさんに連絡してもらうことにしました。

「すみません。夜遅くに・・・実はあの物件なんですけど・・・売主さんが売らないって言いだされまして・・・」

ザキさんの声は、本当に消えてしまいそうな勢いでした。

でもお相手のハウスメーカーさんの声は、笑い声も混じっていて僕も、ほんの少しですが胸をなでおろしました。

僕はこの数か月、ザキさんが奮闘する様をずっと近くで見てきたので彼には頑張ってほしいとずっと思ってたんですよね。

嫌われない男ザキさんとの出会い


ザキさんは簡単に一言でいうといいやつです。

ざきさん

知り合ったのは、僕が前職の仕事を始めて割とすぐでした。

会社に電話があって、それを取ったのが家庭崩壊寸前の僕だったわけなんですけど、まだまだ駆け出しすぎてお仕事を何とかしたいと頑張っていた時でした。

「西崎と申します。○○の土地なんですけど、お客様にお勧めしたいと思っておりまして、ご担当者様はどなたでしょうか?」

丁寧で優しい口調で尋ねてくれたので、僕はすぐにこう答えました。

「担当は、僕ですね!!」

いや、担当とかそんなもん無いんですけどね。

そう言っちゃった奴の勝ちだったので。

こうして、僕と当時ハウスメーカーに勤務していたザキさんはしばらく電話のみでやり取りを続けることになりました。

あ・・・今思い出したんですけど、名前がよく聞き取れなかった僕はずっと携帯電話の登録が

「ニシガキ」

のままになってましたけどね。

しばらくして、ニシガキさんから連絡がありまして。

なんと、お客様がその土地で決めてくれたというのです。その上、お客様のお友達もそこで決めたいというお話でした。

予想も期待もしていなかった人からの買付に喜んだ僕は、

「ぜひ、この喜びをニシガキさんにもお伝えしたい。」

という、自分勝手及び自己陶酔の状態のまま、お祝いのケーキを買ってニシガキさんに会いに行くことにしました。

突然の訪問でしたが、ニシガキさんは笑顔で迎えてくれました。

お祝いのケーキを渡すと、とっても喜んでくれて

「これからもよろしくお願いします。」

と言ってくれました。

ただ、渡された名刺に”西崎”と書かれていたことに衝撃を受けていたことは今もザキさんには秘密もままなんですけどね。

ただ、喜んだのもつかの間で、このお客様とお友達は近くにもっと気に入った物件を見つけてしまい、そこに変わることになってしまったんですよ。

ザキさんからの電話の声は今にも消えてしまいそうな勢いでした。

「吉田さん、すみません。あのお客様なんですけど・・・近くで別の物件を見つけられてそちらに移りたいとの事なんですぅ・・・」

僕が、大丈夫ですよ。しっかりといいお家を建ててあげてくださいね。とお伝えするとザキさんは電話口で泣き始めました。

「吉田さん。ひぐっ。本当に、ぐずずっ。申し・・・申し・・・・申し訳ないです。・・・ぐじゅっ」

なんていいやつなんだと僕は思っちゃいましたよね。

そして、これを機会に僕はザキさんの所にちょくちょく顔を出すようになりました。

ある時、ザキさんに会い行くと、やけになれなれしい、そして僕の憎むべきイケメンが出てきてこう言われました。

「いや~、なんかケーキとか持ってくる変な不動産屋がおるって聞いて。」

このイケメンはザキさんと仲が良いらしいのですが、ザキさんのスリッパを隠したり、ザキさんを小馬鹿にするだけでなく、

「このサルが!!」

サル顔ざきさん

などと、ザキさんの猿顔をしっかりお伝えするような発言を繰り返しており、僕の印象は最悪でした。

このイケメンこそ、現在のうちのパリピの副社長なんですが、こいつらと一緒に仕事をすることになるなんて、その時は想像もしていませんでした。

嫌われない男。ザキ


売主さんが物件を売らないと言い出した翌日、僕とザキさんはハウスメーカーさんの展示場にいました。

お客様に直接謝罪をする為です。

お客様に正直にお話しして、代替の土地を探したり、出来ることをやって行こうと話し合って乗り込んでいきました。

初めて会うハウスメーカーの方でしたが、愛想よく対応していただき、お客様もとっても良い方たちでした。

お客様には、

「内容はよくわかりました。そちらさんを責めても仕方ないので、代わりの土地探しを頑張ってもらいたいです。」

と言われました。

僕としては、誠心誠意謝罪させて頂き、土地探しは全力でやること。迷惑をかけてしまうので、この件に関しては仲介手数料を頂かないことをお約束し、ザキさんを土地探しの為に残して次のアポイントにいきました。

しかし、翌日会社に行ってみるとザキさんの顔はもっと苦悶の表情になっていました。

「社長・・・やばいです。要求がえぐいことになっています」

ザキさんの声はほぼ、消えてしまっていました。

もともと、400万円の土地で建物を解体して更地にして渡す、土地面積が100坪ある物件だったのですが、全く同じ条件で物件を見つけてほしいという話になり、ザキさんも一日中探したのですが、出てくる物件のエリアはNGばかりだったそうです。

その上、当初ここは嫌だと言われていたエリアの物件をお客様がスマホで検索し、ここで良いのではないかとなったそうなんですよ。

しかし、物件は面積が70坪くらい、500万円の現状渡し。

この物件を100万円の値引き、建物の解体、建築にかかる諸費用を全部うちの会社で負担してほしいと言われているとの事でした。

お客様としては、物件は自分たちで見つけてザキさんは何の役にも立たなかったからという事なんですけどね。

「社長。もう一回僕と一緒にお客様とハウスメーカーさんにあってもらえんですか?」

と、ザキさんに頼まれて2日連続で展示場に向かうことになりました。

ついてみると、なんか空気がおかしいんですよ。

ハウスメーカーの担当の方も相当不機嫌なご様子でした。

挨拶もそこそこに応接室に座らされると、いきなりこう言われました。

「社長、この物件400万にしてくれるんですよね?」

「物件の価格は売主さんに交渉してみないと何とも言えません。ただ、金額を交渉することは売り主さんについている不動産屋さんにOKを貰っています。」

とお答えしたのですが、ハウスメーカーの担当の方は本当に昨日の方と同一人物なのかと思う勢いで怒りはじめてしまいました。

「お前、俺の話きいてるんか?物件の金額を下げる交渉をするくらい当たり前じゃ。金額を合わせてこいって言っとるんじゃ。金額は交渉して400万にして来い。足りない分が出たらそっちで払ってくれってお願いしとるんだろうが!こっちの迷惑も考えろや。建物の解体の費用や諸費用も出すのが当然じゃ。俺の契約が飛んだらどうしてくれるんじゃ!!」

と、とんでもない勢いで怒られました。

僕のようなもんでも、怒られれば、腹が立つこともあります。

ただ、それよりも費用の問題が最初に頭に出てきました。

うちはまだまだ立ち上げたばっかりの会社で、そんなにお金は無いんですよ。

建物の解体は、安く見積もっても100万円はかかりそうでしたし、諸費用も結構な金額になりそうでした。

物件価格が下がらなかった場合は300万円以上のお金がかかる計算になってしまいます。

お客様もその後やってきましたが、ハウスメーカーの担当の方と同意見でした。

「できることは出来るだけやります。」

とお話しして、400万円と書かれた買付証明書を持って物件を受けている不動産屋さんにザキさんと向かいました。

ザキさんの顔は土みたいな色になってしまっていました。

「社長すみません。僕のせいでこんなことになってしまって」

「ザキさんが悪いことは何にも無いよ。ただ、怒りを抑えすぎてお腹痛いから、牛乳買ってきていい?」

これが、展示場を出てすぐの僕たちの会話でした。

売主さん側の不動産屋さんに買付証明書を持っていき、お願いはしてみたのですがなんせ100万円の値引きです。

それ以上の金額のお値引きが出来たこともありますが、それはやはりレアケースなんですよね。

やはり、お値引きはできないと売主さんに断られてしまいました。

ここで、僕は疑問に思いました。

確かに、間違いなく売主さんの心変わりによってご迷惑おかけしたことは間違い無いのですが、そこまでしないといけないのか?

売主さんが売らないって言いだしたら罰金数百万円を払わなければいけないのか?

たまたま知り合いだった不動産協会の役員をされている方に相談してみることにしました。

一通り事の経緯をお話しして、最初の一言はこうでした。

「吉田さん、優しすぎですよ。」

「吉田さんの会社がお客様にご迷惑をおかけした。それは間違いないことだと思います。ただ、それに対してしっかり謝罪をして、土地探しのフォローもされている。今回の仲介手数料は頂かないっていうのもやりすぎです。だって契約も何もしてないんでしょう?」

「ハウスメーカーさんからすれば、迷惑でしょうけど、逆に買主さんが買うって言ってたけど、やっぱりやめたという事もよくあるでしょう?その時にお金を請求したり、裁判所に訴えたりは出来ないでしょう?」

それでも僕は食い下がって質問していきました。

建物の解体や諸費用を払って欲しい。金額が合わない時にはその差額を出してほしいと言われて、出来る限りやりますとお答えしたことを伝えました。

「そんなことを吉田さんたちがする必要はありません。何もしなくていいです。ほとんど恐喝ですからね。連絡があったらこれ以上何もできませんと伝えて電話を切ってください。その人よりも吉田さんを信用してくれて助け合える人を助けてあげる方がずっといいでしょう?不動産協会に連絡があったら対応できるように連絡だけしておいてください」

案の定すぐにハウスメーカーの担当の方方から連絡があり、お金を払って欲しいと再度言われましたが、これ以上は何もできないとお伝えしました。

「じゃあ、どうするんじゃ。客に説明せいや。」

という怒鳴り声が電話口で聞こえていましたが僕はそのまま電話を切りました。

そして、何だか不思議な悲しい気持ちになりました。

お客様に迷惑をかけて申し訳ない気持ち。ザキさんを可哀想に思う気持ち。ハウスメーカーの担当の方も上司の方や会社に詰められてこんな行動に出たのかなと思う気持ち。このことから活かす反省点等々いろいろと考えたんですけど答えはこれでした。

そのハウスメーカーの人、僕にはめっちゃ切れてたのにザキさんには優しかったんですよね。

ご飯をたべるざきさん

嫌われる勇気を持とうぜ ザキさん


今回のことを教訓に僕は、この本を手に取りました。

「嫌われる勇気」

です。

ザキさんはみんなに愛される男ではありますが、本人にそのつもりがなくても相手に迷惑をかけてしまうことがあるかもしれません。

僕ももちろん、どんな方であれ誠実に対応していきたいと思っていますが、様々な事情でそうならない場合もあります。

この件で、ザキさんは相当悩んだり、苦しんだと思います。

僕なりに、ザキさんの悩みや苦しみを少しでも和らげてあげることはできないかと思ったからなんです。

この本の中でアドラーは、

・周りの人に嫌われたくない

・人生が生きずらい

など人生の問題はすべて人間関係に起因するものでありそこから抜け出すには勇気が必要であると説いています。

そしてそのためのステップは3つなのですが、

①課題の分離を行う

相手が自分のことをどう思うか、どんな行動に出るかは相手に100%の権利があり自分たちは干渉することができない。そのため相手が行ったことや態度については気にする必要すらない。つまり嫌われる勇気ってことです。

②無条件に信頼することで自己肯定感を高める

相手がいつか裏切るかもとか、捨てられるかもと思い悩まず、それは相手の課題と割り切って相手を信用する。

人は本質的には相手を信じることで自分を信じることが出来るようになります。自分を信じることが出来れば自信がなくて苦しんだり悩んだりすることがなくなります。

③自分が他者に貢献した事実を軸にして生きる

人は誰かの役に立てていると感じるときに自分の価値や幸福感を感じるようにできているそうです。

役に立っているかどうかの基準は、相手の反応ではなく、自分が貢献感を感じられるかという事です。

このことを基準にしていけば、嫌われない勇気しかないザキさんも嫌われる勇気を持つことができるのではないか?

僕はザキさんに対する貢献感に包まれながら、このブログを書き終わりました。

そこでふと気が付いたのですが、ブログにアップする用のザキさんの写真があまりなかったんですよね。

ほんで会社のみんなにザキさんの写真が欲しいと伝えたら、

92枚送られてきました。

ざきさん
ざきさん

ざきさん
ざきさんと私

嫌われる勇気もつけてほしいですけど、僕にみんなに慕われる方法を教えてくださーーい